問題ギャンブルとカジノ対策を考える

「困ったら早目に相談を」の難しさ。

2016年4月19日 コメントする

ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
ワンネスグループの三宅です。

バドミントン選手の闇ギャンブル通い。
その取り上げられ方で、気になったことを書きます。

テレビや新聞の報道を見ると、「罰を与えるべき」や「将来のある選手だからチャンスを」という内容だけではなく、依存症という切り口から考えたもの、さらには、組織のあり方、周囲がどのように本人たちへ接していたのかなど、今回の問題を特異なケースとせず一般化し、将来に向けた学びとするような内容も見られたのが印象的でした。

依存症という視点から掘り下げた報道については、その多くが「困ったら、おかしいなと思ったら、早目に専門機関へ相談を」といった様な言葉で締めくくられています。これは、今回の問題だけではなく、先の覚せい剤問題でも同じような傾向が見られました。

 

「困ったら早目に相談・・・」という言葉。
確かに、その通りではあるのですが、
実際には、依存症者の本人や家族が相談の具体的な行動を取るまで、その一歩を踏み出すことが本当に大変だということを、もっと知って頂けたらと思うのです。

私の経験ですが、10年前。
「ギャンブルの問題なんか誰が聞いてくれるんだよ・・・」と、悩むだけ悩んだのち、「相談」と名前が付くところに片っ端から電話した結果、ある機関の相談員さんから「あなたは二重人格です」と言われ、非常に落ち込んだのを思い出します。
(まあ、ギャンブルをしている時とそうでない時の事を一気に話したら、そのように聞こえるかもしれませんが・・・それにしても・・・)

 

一体どこに相談すればいいのか?
そこは相談しやすいか所かどうか?
どんな人が話を聞いてくれるのか?
どこまでアドバイスしてくれるのだろうか?

本人も家族もそんな風に困ってしまい、それでも一歩を踏み出せれば良いのですが、
「相談はまた今度…」となってしまう事もあるのではないでしょうか?

 

ワンネスグループは、相談の心理的ハードルを下げるため、様々な取組みを行っています。

現在、メインは、フリーダイヤルによる電話相談とメールでの相談(sosメール)です。
電話相談は2014年9月のスタートから今までにおよそ800件、sosメールについては2015年3月より今まででおよそ200件という相談が寄せられ、最近はテレビなどで取り上げて頂いたこともあり、一日あたりの件数は増加を続けています。
対応は、グループ各施設のスタッフが交代であたっており、基礎的な対応方法や回復の手立ての紹介、回復に関する社会資源の紹介など行っています。

電話とメールでトータル1,000件を超える相談内容から、いくつかの特徴が出てきます。

特徴的なのは
1)電話相談については8割以上が家族から。本人からの電話は1割に満たない。
2)メール相談については、4割強が本人から。うち半数が女性。
3)相談内容を、「アルコール」「薬物」「ギャンブル」「その他」で分類すると、
電話、メール双方とも半数近くが「ギャンブル」についての相談。

電話と違ってメールは即座にやり取りが出来ないものの、会話が無い分、気軽に相談できるという利点がありそうです。また、緊張しないで好きな時間に打って、好きな時間に送信することができます。

逆にメールを打つのが苦手、電話の方が単純で良いという方、こちらはご家族の方、なかでもご本人の親御さんが多いのが特徴です。

 

そして、2月下旬からは新しい相談ツールを導入しました。
多くの方がご存じで、毎日使われている方もいらっしゃる「LINE」です。

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ワンネスグループの公式アカウント @oneness-g.com を検索し、
友達登録していただく事で、1対1トークで秘密厳守の相談が可能になります。

LINEという手軽なコミュニケーションツールで、相談するということへの心理的なハードルを下げる事ができればとの考えから始めましたが、
現に、電話やメールでは見られなかった層の皆さまから相談を頂くようになりました。

データには表れない特徴として大きなものは、依存症から回復を続けている本人(ワンネスグループのスタッフ)が、今まさに問題の渦中にいるご本人やご家族の相談を受けるという点です。依存症者ならではの考え方を自身の体験談とあわせて提供することができ、回復に至る経験に基づいたアドバイスが出来るものと考えています。

 

今回は、依存症相談の一例として、私たちワンネスグループの取り組みをお伝えしたのですが、今後の課題として、相談がどの程度参考になったのか、また、相談を頂いた方がその後にどのような行動を取られたか等を調査し、さらなる質の向上につなげていく必要があるのではないかと考えます。

 

ギャンブルにしても、薬物、アルコールにしても、「早目に相談を!」と言うのは簡単ですが、実際に電話なりメールをして自身の抱える悩みを誰かに話すという事は、大変な勇気が必要です。依存症に対する世間の意識を考えた時、このような事は恥ずかしくて誰にも相談できないし、地元の相談機関に行ったことが周りに知られてしまったらどうしようとの思いもあります。

 

私たちスタッフは、それぞれが依存症の苦しみを経験し、そこから回復した経験を持つだけでなく、相談することの難しさを経験し、さらには家族をはじめ大切な人が相談する事をためらう姿を目の当たりにした経験もあります。

ワンネスグループは、いままさに困っている方々が一歩を踏み出すきっかけになればとの思いで、様々な相談ツールを提供しています。そして、相談ツールがこれだけ多岐にわたっているのだという事を、これまた様々な媒体やセミナー、イベントなどを通して知っていただく努力を続けています。

相談いただく皆さまの勇気に心の底からエールを贈り、
少しでも手助けとなるよう、全力で相談にあたっています。

 

文末ではありますが、
熊本県および大分県を震源とする地震により
被災された皆さま、そのご家族の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

 

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★依存症を知るセミナー(関西・東海・東北地区 4月・5月開催分情報)★
参加費無料/当日のご参加可能です。
終了後、相談も受け付けます(人数に限りがありますのでご了承ください)

<大阪・大阪市>4/23(土)13:30-16:30
ドーンセンター 中会議室2(大阪府大阪市中央区大手町1-3-49)
「止めたあとの生き方」

<奈良・奈良市>5/10(火)18:30-20:30
エルトピア奈良 小会議室3(奈良県奈良市西木辻町93-6)
「依存症と’生きづらさ’」

<三重・四日市市>5/13(金)13:30-16:30
四日市市市民交流会館 第4会議室(三重県四日市市本町9-8)
「生きづらさから生きやすさへ」
※後援:四日市市/三重県精神福祉士協会(順不同・敬称略)

<福島・郡山市>5/22(土)13:30-16:30
郡山市民文化センター 第3会議室(福島県郡山市堤下町1番2号)
「生きづらさ」から「生きやすさへ」

<宮城・仙台市>5/23(日)13:30-16:30
生涯学習支援センター 第2セミナー室(宮城県仙台市宮城野区榴岡4-1-8)
「生きづらさ」から「生きやすさへ」

<愛知・名古屋市>5/27(金)13:30-16:30
ウィルあいち セミナールーム5(愛知県名古屋市東区上堅杉町1)
「女性の依存症と回復」
※後援:愛知県/名古屋市(順不同・敬称略)

<兵庫・神戸市>5/28(土)13:30-16:30
兵庫県中央労働センター 202号室(兵庫県神戸市中央区下山手通6-3-28)
「ギャンブル依存症」

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