問題ギャンブルとカジノ対策を考える

「カジノ法案」が審議されている今、考えたいこと。

2016年12月1日 コメントする

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。ワンネスグループの三宅です。

 

国会ではきのう、IR(カジノを含む統合型リゾート)推進法案が衆議院内閣委員会で審議入りしました。今臨時国会での成立を目指すべく審議を進める勢力がある一方、慎重な審議を求める、あるいは審議自体を欠席している勢力もある状況のなか、国内初となるカジノ導入が果たしてどうなるか・・・。

 

カジノ導入の論議は、これまでも「経済効果、地域振興vsギャンブル依存症増加、治安悪化」という構図で、賛否がぶつかりあってきました。私は、そのどちらも一理あると考えていますし、そうではないだろう・・・との考えもあります。IRの設置に明確な思想が無いならば、経済効果はごく限定的なものになるでしょうし、地域のお荷物になりかねません。一方、カジノ設置=依存症者増加という考え方も、そんな単純なものでは無いとギャンブル依存症当事者として感じます。

 

ショッピングモールや劇場などにカジノが併設されることを考えると、今までギャンブルをする機会が無かったあるいはギャンブルを敬遠していた層がカジノに触れることは想定できます。例えば若い女性たちです。その中で依存症になるというリスクはゼロではないと思いますが、ではどのくらいなのでしょうか?

 

また、カジノは限られた地域に作られるということです。依存症の傾向にある人は、わざわざ交通費を費やしてまで行くことはほとんど無いと考えます。そんな交通費があるのなら、近場のギャンブルで増やしてもっとリッチに出かけたいと思い、パチンコ店へ勝負に出かけ、あるいはネットで公営レースに金を賭けるとおもいます(そして、コントロールできないので、結果お金がなくなります…)。

 

問題は、カジノの有り無しではありません。もっと言うと、パチンコの有り無しではなく、公営レースや宝くじ、スポーツくじの有り無しではありません。それをレジャーとして普通に遊ぶことが出来る層と、そうでは無い層がいるということ。レジャーとして遊ぶことが出来ないのは、本人の意志が弱いのではなく、ギャンブルが悪いのではなく、「依存症」をはじめとする問題ギャンブリングの問題を抱えているからなのです。

 

私は、10年以上前、ギャンブルで様々な問題を起こしていたとき、そして止め始めたあとも「俺がこんな風になったのは、ギャンブルがあったせいだ」と考えていました。しかし、その考え方を持ち続けた状態では、ギャンブルへのとらわれから解放され、自由と可能性あふれる生き方を手にすることは難しかった・・・と、今はそう思っています。

 

それが、今後の日本にとって本当に意味があるものであれば徐々に根付いていくし、そうでなければ廃れていきます。問題は、単に「そうなるおそれ」だけに囚われ、解決策も考えずにただ批判することだと思います。

 

ギャンブル依存症は、いまに始まった問題ではありません。カジノのみとリンクしている問題でもありません。この瞬間も、どこかで、ギャンブルを自身でコントロールできない事により問題を生じている本人、その影響を受けている周囲の人たちがいます。

ギャンブル依存症ということを知らない。それゆえに状況が悪化しても、いつか本人が自覚してくれるだろうと期待する。本人自身も自力で何とかしようと試みる。何でこんなことになったのか・・・。何とかしたい、けれど相談することが怖い、恥ずかしい。横領や窃盗、強盗にまで発展する可能性があり、現実にそのような報道が今年も数多くされているにも関わらず、でも、知らないという方が多いという現状をどうしていくのか?

私は、IR推進法案と切り離してでもギャンブル依存症対策単体でもスピード感をもって進めて良いくらいだと考えています。

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IR推進法案が審議入りしたきのう、時を同じくし、問題ギャンブルについての専門的知見を持ったカウンセラーが、ワンネスグループに誕生しました。IGCCB(国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会)の発行する資格である、ICGC-1の試験に、グループ代表の矢澤、副代表の私、通訳スタッフの川口の3名が合格しました。

(ワンネスグループとIGCCBとの関係 http://oneness-g.com/igccb/ )

 

カジノの賛否を超え、ギャンブルの是非を超え、私たちワンネスグループは、いま苦しむギャンブル依存症者をはじめ、ギャンブルに問題を抱えている人やそのご家族に、適切な支援を速やかに提供したいと考え、行動し続けています。

 

単なる批判に終始するのではなく、実質の伴うしっかりとした解決策。
「見せない、聞かせない、触れさせない」という表面的なものではなく、なぜその人に、それだけのギャンブルが必要だったのかを、心の奥にまでアプローチしていくプログラム。

それが、いま求められています。

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今週土曜日、名古屋市のワンネスグループのパワーが集結!
【トラウマと依存症を考える】「セレニティパークジャパン名古屋フォーラム」

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「心の傷の癒しが、依存症問題の解決にもつながる」

このように考えるワンネスグループでは、12月3日(土)にセレニティパークジャパン名古屋フォーラムを開催し、トラウマケアのスペシャリストをお二人お招きして、ご講演いただきます。

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お一人は、アメリカ国内で依存症を抱える受刑者の治療や、刑事司法における治療プログラムの開発、トラウマ治療モデル「ブルックリンプログラム」の創始者として名高いリチャード・グレイ博士。

もうひと方は、小児発達学や小児精神神経学がご専門であり、長年子どものトラウマ治療に携わってきた福井大学子どものこころの発達研究センターの友田明美教授です。

さらにワンネスグループ代表理事の矢澤祐史を交えて、グレイ博士、友田教授との鼎談も行います。

依存症の背景ともなるトラウマについて、トラウマケアの第一人者と共に考えるすばらしい機会にぜひ足をお運びください!

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セレニティパークジャパン名古屋フォーラム
「トラウマ、依存症、そして回復」

●日時:2016年12月3日(土) 12:00~16:30 (開場11:30~)
●場所:栄ガスホール(名古屋市中区栄3-15-33栄ガスビル5F)
●入場無料 ※ただし資料代として1,000円をいただきます

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