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- 経験者目線のギャンブル依存対策~何が問題なのか?何が必要なのか?


2015.09.07
問題ギャンブルとカジノ対策を考える(1) 9/12大阪でセミナーを行います。
ブログをご覧のみなさん、はじめまして!
私は、精神保健福祉士の三宅隆之と申します。
ワンネスグループでは、全体の副代表を務め、また、ギャンブル依存症を中心とした回復支援施設であるセレニティパークジャパン(奈良県大和高田市)の代表も務めております。
私はギャンブル依存症とアルコール依存症の本人であり、十数年の間、多くの人を巻き込み、深く傷つけ、自分自身も傷つけてきました。現在は、そのような経験を道具のひとつとして、更には専門的なトレーニングも受け、依存症者ご本人やそのご家族を支援する仕事をさせて頂いています。
お伝えしたい事が山ほどあります。
ギャンブル依存症を含む「問題ギャンブル」については、日本国内においても、施設をはじめとする民間支援の分野や、病院やクリニックなど医療の分野などで、先達の方々が試行錯誤を繰り返しながら多くの苦しむ人たちの手助けを行ってきました。私自身も、それらの支援によって助けられた者のひとりです。
しかしながら、いまだ問題ギャンブルの分野は、アルコールや薬物など他の問題と比べても国内での認識が低い事は否めません。昨年、ギャンブル依存症の疑いがある人が536万人いるとの調査結果が発表されましたが、実際にそれを問題視して何とかしなければと行動する当事者の数はどれだけいるのでしょうか・・・。
問題ギャンブルの背景については様々な要素が絡んでいますが、問題を起こす本人は「理解不能のモンスター」ではなく、何らかの手立てによって、その人らしい生き方を取り戻すことが出来る人(=そのための支援が必要な人)と考える事が出来ます。私たちワンネスグループにおいても、その支援策、解決策のひとつを持っています。
さらに最近では、問題を起こし続けている人、止められないで困っている人の支援だけではなく、「予防」の面についても力を入れています。
この春、国会に再提出されたIR(カジノを含む統合型リゾート)法案や、先日大きく報道された公営レースの制限年齢引き下げ検討案など、ギャンブルに関する話題が度々報じられ、必ずと言ってよいほど依存症の問題も併せて取り上げられています。依存症についての懸念(そこから派生する恐れのある治安悪化の問題への懸念も含め)からIRやギャンブルそのものの是非について各方面から声が挙がっているのは当然かと思うのですが、その大きな声にかき消されてしまうのが・・・「いま、既に、問題ギャンブルは有る」という点です。
単に危険なものを除去するという考えではなく、しかし依存症を含む問題ギャンブルのリスクについて見て見ぬふりをするのも違う。
問題ギャンブルの側面だけにスポットを当てるのではなく、その内側にある実態や予防の可能性について積極的に考える時期が来ているのかもしれません。
今回、公営競技の年齢引き下げ提案のニュースを機に、緊急セミナーと題して「予防」について具体的に考える機会を設けます。
セミナーでは、アメリカやシンガポールでの問題ギャンブル予防の取り組みについて、7月に視察した内容の報告を行うとともに、他領域の経験を学ぶために「喫煙」の予防教育を手掛けた増井麻依子さんに発言頂きます。そして、ワンネスグループでギャンブル依存症者の回復支援を行っているスタッフや施設利用者から体験発表をして頂きます。
「ダメ!」だけではなく、
現状から、ギャンブル依存症「予防」を考える。
緊急セミナー『ギャンブル依存症を「予防」から考える』
9月12日(土)19:00~20:30
ドーンセンター中会議室3(大阪市中央区大手前1-3-49)
※入場無料です。是非お越しください。
これからも、その時々の話題や、自身の経験、私たちが持っている解決策の紹介などを通して、依存症・問題ギャンブルについて考えていきます。
また、「このような予防アイディアはどうでしょうか?」という提案も僭越ながら行って行ければと思います!
どうぞ宜しくお願いいたします。
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