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- 経験者目線のギャンブル依存対策~何が問題なのか?何が必要なのか?


2015.11.11
問題ギャンブルとカジノ対策を考える(6) 夜間の依存症回復コース開設
ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
精神保健福祉士の三宅です。
私の住んでいる地域は、朝から久しぶりの晴れ空。
愛知では国産初のジェット旅客機が、大空に向かって飛び立ちました。
職場のテレビで離陸の様子を見ていたのですが、乗ってもいないのに、手に汗が・・・。飛行機に乗るのが大の苦手な私ですが、飛行機自体は大好きで、今回の初フライトは大きな一歩だと感動しました。関係者の方々は、「オールジャパン」と口をそろえて表されます。設計製作から検査、初フライト前のチェック、そして随伴飛行まで、それぞれの立場の方が、絶対にジェット機を飛ばすんだとの思いで一致して力を合わせた結果が、今回の成功につながったのだと思います。
こじつけになるかもしれませんが、問題ギャンブル対策。
例としてアメリカのNCPG(全米問題ギャンブル協議会)を挙げると、この団体は、問題あるギャンブラーとその家族に対する支援プログラムやサービスの提供、依存症による個人的・社会的・経済的コストを減らすことを目的として、合法ギャンブルに関する様々な立場の方々が会員となり連携協力しています。
日本では、アルコールや薬物の問題について既に連携が進んでいますが、問題ギャンブルについては未だこれから。ワンネスグループでは多岐にわたる取組みを行ってはいますが、もちろん、私たちだけで全てをカバーできる訳ではありません。問題ギャンブルの分野でも「オールジャパン」の考え方が必要です。
先日、泉佐野市で行われました「第10回日本IR創設サミット」に、ブース出展の形で参加させて頂きました。国内の誘致団体の方々や関係者、海外のオペレーターまで多くの方が参加。注目の高さを裏付ける開催となりました。このような集まりも、ゆくゆくはNCPGのような連携へと発展していくのでしょうか。
今回のサミットで参加者の皆さまに配布した資料の中に、このような図を入れました。
昨夏、厚労省研究班が「ギャンブル依存症の疑いがある方536万人」と発表し、テレビや新聞などで大きく報じられ、ワンネスグループにも多くの取材や問い合わせを頂きました。
ギャンブル依存症当事者である私自身、これほど多くの人が依存症かもしれないのかと驚きましたが・・・、536万人という数字は少し冷静に見る必要があると、昨年からセミナーや講演会などを通じてお伝えしています。
・健康的なギャンブルの知識提供が必要な層
・節制の提案が必要な層
・断ギャンブルの提案(その為に必要なオプションの提示)が必要な層
このように、536万人を大きく分けるならば3つの層(問題ギャンブラーの各層)になると考えます。一括りに「断ギャンブル」という対処法では足りず、それぞれにきめ細やかな対処が必要であり、さらには問題ギャンブルの状態に陥らないよう、あるいは、陥った時に出来る限り速やかに解決へと結びつくような「予防教育」も同様に必要です。
ワンネスグループでは、セレニティパークジャパンを中心に問題ギャンブル対策に取り組んでいますが、新たな支援を年明けからスタートします。
「日中仕事をしている人のための SPJナイトコース(第1期)」
日程:2016年1月下旬より半年間 週1,2回のペース 全28回
時間:原則19:00~21:00(途中参加も可能)
会場:セレニティパークジャパン奈良(奈良県大和高田市)
目的:ギャンブル依存症回復のサポート
働きながら(学校に通いながら)回復を行う 入所以外の選択肢の提供
「依存症」という言葉には納得できないが、現状を変えたいというニーズへの対応
・・・12ステップやエモーショナルリテラシーなど日中施設で提供しているプログラムに加え、ナイトコース独自のプログラム、職場や家庭内で応用できるような内容を考えています。また、ナイトコース実施日以外の回復計画についてもサポートします。また、ご本人ではなくプログラムに興味のあるご家族の方のご利用も歓迎いたします。
ワンネスグループでは、「働きながら(学校に行きながら)でも何とかならないか?」という相談を頻繁に頂いています。四六時中回復の環境にある入所利用のような高密度の支援とまではいきませんが、ギャンブル依存症から回復した当事者でもある専門カウンセラーや、同じ悩みを抱えている仲間と一緒に、ゆっくりと着実に変化を感じて頂ければと考えています。
利用の申し込み・お問合せは、0120-111-351(ワンネスグループ依存症相談ダイアル)。
入所施設・ナイトコースだけではなく、今後さらに選択肢を増やしていきたいと考えています。
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【ギャンブル依存症を知るセミナー情報】
12月は大阪(12/16)で開催。
ギャンブル依存症を含めた「問題ギャンブル」
理解や対策などを学ぶセミナーを各地で開催中です。
いま、日本で必要な事は何でしょうか?
海外の現状を踏まえ考えていきます。
また、依存症当事者の生の声もお伝えします。
<大阪・大阪市>
日時:12月16日(水)18:30-
会場:ドーンセンター 中会議室2
http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
住所:大阪市中央区大手前1丁目3番49号
いずれも入場無料です。
終了後、ワンネスグループ施設(セレニティパークジャパン奈良)スタッフによる相談も受け付けます(人数に限りあります)。
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