リチャード・グレイ博士に学ぶブルックリンプログラム認定とトラウマリカバリー連続講座 in 奈良

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【リチャード・グレイ博士とワンネスグループ代表 矢澤とのインタビュー】ブルックリンプログラムについて Vol.②

2016年9月8日 コメントする

今年12月にワンネスグループ奈良で行われます、リチャード・グレイ博士のワークショップ。

心理学の専門であるユングの元型(アーキタイプ)ワークショップ、そして、昨年受講者さまから大いなる賞賛をいただきました、ブルックリンプログラム レベルⅠ・さらなる、上級コースのブルックリンモデル・アドバンスト ワークショップが開催されます。

アディクションカウンセリングやケア、そしてそれ以外のカウンセリングやコーチングにも応用できる素晴らしい内容ですので、多くの方にオススメです!

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一般財団法人 ワンネスグループ/日本アディクション・インタベンショニスト協会 (JAAI) 代表  矢澤祐史が聞き手となり、グレイ博士へのインタビューが今年1月日本へ初来日された際に行われました。

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■ワンネスグループ・ホームページから、グレイ博士と矢澤のインタビューをご覧いただけます。
http://oneness-g.com/interview/gray/

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矢澤:<日本でも刑の一部執行猶予化などの司法制度の改革により、 薬物事犯の処遇が処罰のみの状況から治療を取り入れたものへと変わりつつあります。>

グレイ博士:このプロジェクトは開始時より薬物治療プログラムとしてニューヨーク東部地区の連邦裁判所の基準を満たして判事より認可を受けています。このプログロムを薬物乱用者と関わるすべてのドラッグコート(薬物事犯を対象にした特別な司法制度)や保護観察システムに使っていただきたいです。司法の場でこれを実施する利点の一つは定期的に尿検査を行えることです。つまりプログラムを脈絡なく行っているのではなくなります。

これらを測定して確固としたフィードバックを得るのは望ましい。これまではアブスティナンスを前提に統計を取ってきましたが、もし政府が終了後の使用回数の増減にも着目してその測定を許してくれれば結果はもっと良いものになったはずです。それを推奨します。

矢澤:<ワンネスグループでも今後積極的にこれを学んで取り入れていきます。>

グレイ博士:ワンネスグループは素晴らしい組織です。これまでアディクションへの答えを求めて名だたる人々を日本に呼んできました。ブルックリンプログラムはそれらの解答の一つです(川口衆さんはずば抜けた通訳者でした)。ワンネスグループは治療に心を注いでいるセラピストがいらっしゃいます。

今回のワークショップに参加されているスタッフの方たちの学びぶりを見ていると、素晴らしい組織で注目に値すると感じました。依存症に関してご自身の問題への答えや周囲の方を助ける方法をお探しであれば頼れる存在だと言えます。

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矢澤:<先生は研究所や大学での専門的リサーチに加え、保護観察官としてのキャリアも積まれたユニークな方ですが、ご自身の経歴に研究の関心領域などを交えてお話し下さいますか?>

グレイ博士:私の父はニュージャージー州の弁護士で裁判官でした。彼は学問に関して私に3つのルールを言い渡しました。1つは法律を最大限利用すること、これは何かを研究するとすれば徹底的にそのルーツや歴史まで調べ上げるということでした。2つ目は法律家になることは素晴らしい、というのは物の数分で世界のあらゆることの専門家になりことを要求されるからです。教わったことの3つ目は、天才はいつでも打ち負かせる。なぜなら彼らは自分が天才なことに頼って宿題を決してしないからです。

矢澤:<とても独創的な教えをお父様から授かられたのですね>

グレイ博士:大学で私は心理学を勉強しましたが、60年代後半の心理学の世界はB.F.・スキナー一色でした。私たちが勉強できなのはほぼ行動主義に限られ、私もスキナーの著作の大半を暗記しました。一言一句でなくてもいい線まで行きました。高校・大学を通じて私はカール・ユングに興味を持ちました。

それは彼のUFOに関する著書から始まったと思います。また当時は東洋の宗教にも興味があったので「心理学と東洋の宗教」も読みました。しかし内容が当時の私には重厚すぎました。大学では指南をしてくれる人がいませんでした。少し経って私は保護観察官になりました。そしてフォーダム大学で修士課程を履修しているときに連邦政府に移籍しました。大学での教授の一人がブルックリンの首席保護観察官で、彼が私を誘ってくれました。

矢澤:<先生とのお話では、平均的な日本人よりもずっと東洋の哲学への造詣をお持ちなのに驚かされました。 お若い時から関心を持たれていたのですね。>

グレイ博士:ありがとうございます。修士課程では、犯罪学の理論、社会理論、知識の社会学について学びました。修士論文はアメリカ連邦裁判所の証拠採択規則に知識の社会学を応用し、その歴史的経過やそれがどう知識の社会学における教訓となったかについて書き上げました。

研究の最後の段階で、我々の法律への視点や社会の理解・構造の法則に元型(アーキタイプ)的な影響があるかについて関心がわきました。同時に私は連邦保護観察官としての仕事も続けていました。最初の5年間は一般の第一線の保護観察官で、次の5年間はコンピュータの担当でした。

後半の5年間の間に私はユニオン研究所で博士課程を履修しました。そこで元型の真の意味を探求し始めました。こうして1989年にユング理論の中でも元型に重点を置いた研究を目的としてユニオン研究所に入りました。幸運にもユニオン研究所はプログラムの一部として何か最新のものを学ぶことを規定していました。そこで私はNLPを選びました。

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矢澤:<NLPはどのようにしてお知りになったのですか?>

グレイ博士:最初にNLPをタイム誌で知りました。そこではNLPはジークムント・フロイト以来の心理療法の重要なブレークスルーだろうと書かれていました。記事では2つの手法が紹介されていました。1つは基本的なラポールとミラーリングで、もう1つは問題を起こしているパート(部分)に直接話しかけ変化について交渉することでした。

私はそれをクライアントに試してみようと考えました。クライアントの1人はマフィア集団の一味…まだ構成員の立場は得ていない…でした。部屋に入ってきた彼の姿勢をミラーリングし始めました。すると彼は私が保護観察官で自分が保護観察所にいることを忘れてしまいました。そして最近マフィアのボスが殺害された事件で出入りに使われた秘密のドアなどの特ダネについて話し始めました。彼が事務所を出るとFBIに電話を入れて処理してもらいました。

別の時には、同じ男が入ってきて、またミラーリングをしました。今度も彼は私が保護観察官であることを忘れてしまいました。そして、彼らが連邦地検にスパイを送り込んでおり起訴に関する極秘情報をすべて流していたことをばらしました。彼が出て行ったあと、電話を取って連邦検事に報告しました。彼らは数週間後にオフィスで女性を逮捕しました。
タイム誌記事で読んだ2つ目は「パートに話しかける」でした。私のクライアントに素敵なアーティストでしたが、コカインの密輸で逮捕された男性がいました。彼は自分のギャラリーを開くお金を稼ぐためにそれをしていました。

そのために彼は全部のギャラリーをひどく恐れるようになりました。そこで私はタイム誌に書かれていた通りにギャラリーの開設を恐れている彼の部分に話しかけました。1か月後に彼はギャラリーでの仕事を得て3か月後には自分のギャラリーを開きました。

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矢澤:<凄いですね。雑誌の記事を試しただけでこれだけてき面の効果があるとは。>

グレイ博士:こうして博士号を取ったときに新しいこととしてNLPも学びました。博士課程を修了する頃に薬物治療のケースを任されました。NLPとユング理論というツールを持っていたことは幸いでした。しかしどう使えばよいのか分かっていませんでした。私はユング派のセラピーに価値を見出せませんでした。NLPの方は素晴らしい。薬物乱用者に対して私が何をすべきか「専門家」の意見を聞く代わりに学術誌をあさって何が書かれているかを調べました。

学術誌からは基本的に皆がしていた全部のことは誤りであることが分かりました。そのため、私は学術誌・NLP・ユング理論に基づくプログラムの開発を始めました。1999年に私は中脳ドーパミン系に関するセミナーに出席しました。それは私たちがどのように報酬や罰の重要性を理解するかと言う無意識の部分についてでした。

そこで気づいたのが、私は相手に何も教える、誰かに対して何かを教え込む必要はないということでした。

私に必要だったのは、経験を与えることでした。その時点で、私はプログラムを改変し、薬物への言及を取り除いて薬物乱用を超えた枠組みを描けるようにする経験を与えることだけに基づくものにしました。その5年間で、プログラムは何百人もの人たちを癒し、政府の資金を何百万ドルも節約するまでに成長しました。

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矢澤:<常にオープンに知的好奇心のアンテナを張られて、最新の知見をすぐに取り込まれているのが分かります。>

グレイ博士:次席保護観察官だった当時の私の上司からは、それ以降何度も一番ひどいケースばかりを送り込んでいたのだと言われました。後の面接などでその人たちが私のプログラムに乗らなかった問題の少ない人たちよりもうまく調整が進んでいることが分かりました。プログラムの実施期間中に彼はそれを決して口にしなかったのですが。しかし今では彼はそう言っています。当時の私はクライアントを保護観察所に来る通常の人たちだと考えていました。

矢澤:<上司の方もブルックリンプログラムの効力をそれだけ信用されていたのですね>

グレイ博士:通常、我々は最大20人が囲めるミーティングルームのテーブルで治療グループを行っていました。上司はグループの最中によると殺人や銀行強盗や薬物の取引を行っていた重犯罪者の面々が全員トランスのエクスタシーに入っていたとよく言っていました。中では今でも連絡をくれる人もいます。
年月を重ねる中で、私はプログラムに関連した原理の研究をつづけました。また、他の人たちにもプログラムを教え、彼らも同じ結果を出し続けました。これは各個人の尊厳を向上させ、共同体への編み上げ、人間としての可能性を最大限に目覚めさせることを目的とした人道的なプログラムです。さらに、神経科学を追いかけ続けて理解を深める中で、最初にブルックリンプログラムの開発につながったひらめきが繰り返し肯定されています。アディクションの神経科学が年々進化するのと歩を一にしています。

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矢澤:<先生のひらめきの鋭さ、洞察の深さが証明されたわけですね。>

グレイ博士:1994年に私は保護監察局を離れ、ニュージャージー州のフェアリーディキンソン大学の犯罪司法学科で教鞭をとるようになりました。その間も私は様々な場所でブルックリンプログラムを教え、学会や大学、NLPの会合で我々の成果を報告していました。2006年にカリフォルニア州での会議で発表した際に、スティーブ・アンドレアス氏がフランク・バーク博士に引き合わせてくれました。

当時のフランク・バーク博士は、リサーチ&リコグニション・プロジェクトを設立するところでした。彼は神経言語プログラミングの科学的妥当性を確立させるための組織を始めようとしていました。スティーブさんは私が彼の組織にうってつけだと考えたのです。そこから数年で、我々はいくつかのNLP介入技法をテストし、どれが科学的調査に一番適しているかを探りました。

我々はファストフォビアキュア(急速恐怖症治療)に関して積み上げてきた成果を完全に説明する神経学的メカニズムを発見できました。それが視覚・体感覚分離(VK-D)プロトコルです。スティーブ・アンドレアス氏、ティム・ハルボム氏、ロバート・ディルツ氏の協力を得て、神経学的メカニズムに沿ったより科学的に精巧なバージョンへとVK-Dプロトコルを再編しました。これをトラウマ記憶再固定化(RTM)プロトコルと呼んでいます。
最近になって30人規模のプロトコル予備試験を終えましたが、そこでは96%のPTSDが治癒しました。さらに最近のカリフォルニア州サンディエゴでのフォローアップ調査では、88%が治癒しましたが未発表です。

NLPのPTSDに対する科学的信頼性の確立に加え、他の人間の悲惨な状況を止める手立ても探っています。それを行う方法には、NLPの作り上げた素晴らしいツールを科学的に調査し、それらを信ぴょう性のある化学的な実践として広く社会に広めることが含まれます。

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矢澤:<先生は他の一流の方々と協力されて、プログラムをさらに発展させようと努めておられる。今後も一層の成果が期待されます。現在は研究組織であるR&Rプロジェクトのリサーチディレクターでいらっしゃるとのことですが、具体的にどのようなお仕事をされていますか?>

グレイ博士:私の職務は、実験の設計図を作り、独立組織検討委員会(IRBs)の承認を受け、記事や書籍の大半を執筆し、PTSDやRTMの最新研究を追いかけ、他のメンバーやグループにリサーチ情報を提供するほか、何であれ必要なリサーチを実施することです。

時には他の組織のリサーチャーをお手伝いすることも含まれます。
興味深いです。 ぜひ日本でも同じ事を始めたい。

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ワンネスグループは、NLP領域でのアディクションケア・トラウマケアにおける調査研究チームを日本で立ち上げるための準備をしています。

詳細はこちら
http://oneness-g.com/report/archives/287

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【リチャード・グレイ博士2016 ワークショップ日程】

■2016年12月6日(火)・7日(水)
<ブルックリンプログラム レベルⅠ>(2日間)
98,000円(税込)

ブルックリンプログラムは、個人がダイナミックに成長するためのツールです。
神経言語プログラミング(NLP)をベースとした一連のエクササイズで構成されており、ポジティブな感情や精神状態のコントロールを構築。選択能力を高め、自己評価を上げることを目的としており、条件反射にも変容を起こします。
このプログラムは、カール・ユングとエイブラハム・マズローの理論に根差しています。
そのテクニックは、最新の神経科学とユーザーのフィードバックによって更新され続けています。
物質使用障害、アンガーマネジメント、パフォーマンスの向上、精神状態のコントロール、スピリチュアルな探究に関して、これまで確固たる成果を上げています。
米国政府の刑事司法システムでは、5年以上にわたり薬物乱用者の治療に用いられ、効果を上げてきました。現在では、米国の刑務所釈放準備プログラムに試験的に取り入れられています。

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■2016年12月9日(金)10日(土)11日(日)
<ブルックリンプログラム アドバンスト ワークショップ>(3日間)
98,000円(税込)

ブルックリンプログラムのアドバンストレベルの認定では、まずレベル1のトレーニングでカバーした基本的な概念をレビューします。
そして、これらの実践や概念の有効性を拡大するため、言語パターンについて掘り下げて訓練します。
さらに、ヒーローズ パス(英雄の道)、行動変容のステージ、NLPを活用し、この錬金術ともいうべき変化を増幅させます。
これにより、依存症を抱える人たちを暗闇から喜びと光へと導くアプローチを深められます。

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■2016年12月12日(月)13日(火)14日(水)
<アーキタイプ*ヒーローズ・ジャーニー ワークショップ>(3日間)
98,000円(税込)

このワークショップでは、ユングのアーキタイプ(元型)理論とジョーゼフ・キャンベルが発掘したヒーローズ ジャーニーを統合して、人間の心や魂の成長の道筋を描いていきます。
その道筋では、凡人の狭い、自分に限られた視野が、人間としてのフルな可能性の意識という運命を経て覚醒した個人へと進化を遂げます。
カール・ユングやジョーゼフ・キャンベルが想起・図示したこの個人的成長の地図を人生にもたらすため、NLPを使ってご自身の天命を目覚めさせるスキルを磨き、その道筋を体験してください。
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【セットで受講いただきますと、さらにお得です!】

■全てのコースにご参加の場合

・12月6日(火)・7日(水)<ブルックリンプログラム レベルⅠ>(2日間)
・12月9日(金)10日(土)11日(日)<ブルックリンプログラム アドバンスト ワークショップ>(3日間)
・12月12日(月)13日(火)14日(水<アーキタイプ*ヒーローズ・ジャーニー ワークショップ>(3日間)

通常価格:294,000円⇒特別価格:258,000円(税込)

■ブルックリンプログラム初級&上級コースにご参加の場合

・12月6日(火)・7日(水)<ブルックリンプログラム レベルⅠ>(2日間)
・12月9日(金)10日(土)11日(日)<ブルックリンプログラム アドバンスト ワークショップ>(3日間)

通常価格:196,000円⇒特別価格:178,000円(税込)

■ブルックリンプログラム上級&アーキタイプ*ヒーローズ・ジャーニー ワークショップにご参加の場合

・12月9日(金)10日(土)11日(日)<ブルックリンプログラム アドバンスト ワークショップ>(3日間)
・12月12日(月)13日(火)14日(水)<アーキタイプ*ヒーローズ・ジャーニー ワークショップ>(3日間)

通常価格:196,000円⇒特別価格:178,000円(税込)

■会場:
一般社団法人セレニティパークジャパン
http://www.spj-ag.org/access.html
奈良県大和高田市東中2-10-18

【お申込み・お問合せ先】
一般財団法人 ワンネスグループ
代表 矢澤祐史
http://oneness-g.com/

TEL:0745-24-7766
FAX:0745-24-7765
Mail: info@oneness-g.com

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